厚労省の「超過死亡は出ていない」というトリック
2020年までのデータで予測し比較すれば超過死亡は47万人
- 一つめグラフ2016年〜2023年の全死因年齢調整死亡率、高齢化の影響は排除済み
- 2021年からは週ごとに一次回帰演算して予測線を紫の点線でプロット
- 二つめは予測線からの差分を超過死亡率としてプロット
- 三つめは2021年1月から2023年12月までの超過死亡累積47万人
一番目のグラフの青い線は2016年から2023年12月までの全死因の年齢調整死亡率であり、つまり高齢化の影響を排除している。2016〜2020年までのデータから週ごとに一次回帰演算をして、2021年からは予測線を紫の点線で描いた。
二番目のグラフは予測線との差分を超過死亡率として描いたものである。
三番目のグラフは差分を累積したもので、10万人あたり320人の死亡率となる。つまり日本の人口に当嵌めると 2020年の1月から予測線と比較すると2023年12月までで高齢化の影響を排除する年齢調整して40万人の超過死亡が出てることになる。
解説/Explanation
厚労省が小嶋勢二氏に対し「超過死亡は出ていない」と発言したそうだ。そう言えてしまうトリックを説明したいと思うが、その前に筆者の計算だと38万人の超過死亡が出ていることを解説する。
何十万超過死亡出ようと厚労省は「超過死亡は起きてない」!?
- 2023年をワクチン被害が出ていた2021〜2022年データも含めて比較
- これは感染研のFarringtonアルゴリズムの運用と同じ方法
- 二つのグラフのように2023年途中から超過死亡は観測されなくなる
- 三つめのように2023年途中から超過死亡は累積されなくなり平らに
感染研のFarringtonアルゴリズムと同じように、2023年を、既にワクチン被害が出ていたであろう2021と2022のデータも使って予測線を描き比較すると、二つめのグラフのように2023年途中から超過死亡はほとんど観測されなくなる。三つめのグラフのように累積もされなくなり平らになる。
これが厚労省のいう「超過死亡は起きていない」である。
前節と併せて整理すると、2023年の超過死亡を算出する際、前節では2020年までのデータからの予測線と比較したので超過死亡が観測され、本節では2022年までのデータからの予測線と比較したので超過死亡が観測されなかったということである。
これはアルゴリズムにはほとんど依存しない。超過死亡はどの年と比較するかで幾らでも数値が変るのある。悪用すれば幾らでも超過死亡を隠せるのである。
解説/Explanation
何十万もの超過死亡が出ても感染研や厚労省が「超過死亡は起きていない」と言える屁理屈の解説をする。