JIS工業規格製品としてのマスク論


不織布マスクは空気感染防御を目的としてない


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解説/Explanation フェイスマスクに関してのJIS規格としてはT9001とT9002とがコロナ禍の2021年に制定された。T9001は微小粒子や飛沫の体内への侵入を防御するもので一般的には不織布マスクと呼ばれているものうち規格に適合するもの、T9002は感染対策医療用となっておりN95やFFP2と呼ばれるものが適合する。T9002は空気感染も考慮している。

つまり不織布マスクは、全国マスク工業会もJIS規格も空気感染の予防効果を謳っていない。飛沫の予防効果は謳っているが、コロナは空気感染であることはコロナ騒ぎ以前から数多くの研究から指摘されており、2022年には米国CDCも自身のページでコロナが空気感染することを認めていた。

全国マスク工業会もJIS規格もフェイスマスクで空気感染が予防できるとは言っていない。工業製品として空気感染予防を目的としてないものが、空気感染のコロナを防ぐことはできない。


市販の不織布マスクの多くは空気感染防御を目指していない


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解説/Explanation N95マスクのように JIS 工業規格 T9002 に適合しない限り、マスクは空気感染防御を工業製品として謳っていない。また仮に T9002 に適合していたとしても、現実的には着用時間には限界があるという問題や、正しい着用を継続できるかといった問題もあり、本当にコロナの感染予防効果があるかは別問題である。

ましてや布マスクも不織布マスクもT9001適合であっても、空気感染防御をそもそも謳っていないので、コロナ感染予防効果があるという方が無理なのである。


各種マスクでの実際の漏れ率測定


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解説/Explanation 「漏れ率」とはマスク外の粒子がどれだけマスク内に入るか計測したもので、図に示すように N95(T9002)のような密閉型でも無ければ漏れを防ぐことは期待できない。

これはどんなものを使っても、マスクと顔の皮膚との間に隙間から外に入る。これはフィッティング指導を受けることで少しは改善するが、防御効果はどのみち期待できない。なお吐く息は気圧の関係で余計に隙間から出ることになる。


参考文献

  1. 経済産業省ニュースリリース, マスクの日本産業規格(JIS)が制定されました, 2021/06/16, https://www.meti.go.jp/press/2021/06/20210616002/20210616002.html
  2. SmartFLASH記事, 漏れ率調査で判明「マスク」はダダ漏れ商品がたくさん!, 2020/02/23, https://smart-flash.jp/lifemoney/94604/1/1/