シェディングは世界的に認められた遺伝子製剤リスク


官邸ホームページの資料にもシェディングの懸念は明記


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解説/Explanation 元々、シェディングは生ワクチンを接種された人から拡散する現象を指し、結果、他の人に伝播(transmission)することがある。生ワクチンは弱毒化されたり無毒化されたウイルスであるため、伝播し感染するという性質が必ずしも無くなっているわけでは無い。そのため起こり得る現象である。

遺伝子製剤におけるシェディングは国が認めるリスクであり、首相官邸ホームページに国立医薬品食品衛生研究所の資料[1]が置いてある。その中で「遺伝子治療を受けた患者のからのウイルスやベクターの排出(shedding)→家族や医療従事者への伝播リスク」との記載がある。遺伝子製剤の一種であるmRNAワクチンでもレプリコンでもシェディングによる他者への伝播リスクは科学的に当然予想されるリスクであり、解決すべき課題であり、非科学でも何でも無いのである。

余談だが、資料にはプラスミドベクターも遺伝子治療用ベクターとして挙げられている。ベクターは運び屋という意味である。このプラスミドはmRNAの鋳型の話では無く、プラスミドを直接、遺伝子製剤として使うという話である。プラスミドベクターは「導入効率が低い」ことが特徴として上げられている。

一方でmRNAワクチンに混入したプラスミドはDNA断片となっており、そうなると導入効率は高くなっていると考えられる。しかしこれがよい話というわけでは無い。

プラスミドベクターは元々遺伝子を導入することを目的とした製剤で導入効率が低いという話でありむしろ欠点であった。mRNAワクチンは遺伝子導入を絶対にしてはいけない製剤にも関わらず意図せずDNA断片が混入しDNAの導入効率が高くなってしまっている。DNA断片がランダムにヒトの遺伝子に導入されると癌化の原因になったりするのでやはり欠点である。

プラスミドは遺伝子導入効率が低いことが欠点であったり、断片化されて遺伝子導入効率が高いから欠点であったり、結果論なのか必然なのか分らないが、よいとこ無しである。


シェディングもレプリコンの増殖能も国際的に認識されている


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解説/Explanation 厚労省に置いてある「ICH見解「ウイルスとベクターの排出に関する基本的な考え方」について」[2]の冒頭部分にも官邸資料と同様のことが書いてあり、個人の見解で特定のウイルスやベクターに限定されないこと分る。(腫瘍溶解性ウイルスは「腫瘍溶解性ウイルスが含まれると」と書いているように例として挙げられているだけである)

「増殖能は考慮すべき重要な特性」であり機能は制限されるべきとという論調で書かれている。その理由は「長時間持続するおそれ」があり「量も増える可能性」があり、「排出(シェディング)可能性」も「伝播の可能性」も高いからである。しかし増殖能がウリのレプリコンワクチンはこれらの懸念を無視して承認しているというのが実情である。

なおここでICHは、医薬品規制調和国際会議のこであり、医薬品規制当局と製薬業界の代表者が協働して、医薬品規制に関するガイドラインを科学的・技術的な観点から作成する国際会議[4]である。また参考までにEMA(欧州医薬品庁)の対応する文書(英語版)のリンク[3]を示す。


LNP/mRNAをラットに投与すると13%が呼気として排出


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解説/Explanation 図は第一三共のmRNAコロナワクチンの「2.4非臨床試験の総括評価」[5]資料より作成されたものである。LNPの成分の一つであるT168-1857aに放射性同位元素14Cで標識をつけ、つまり目印をつけており、LNPがどのように体内に溜るのか、また体外に放出されるのかが調査された。

その結果、168時間、つまり一週間の間に呼気によって13%が体外に放出されたことが判明した。これはLNP/mRNAがシェディングするという確かな証拠である。CO2に代謝されて放出の可能性があるという見解があるが、それが仮にあったとしてもLNPのままでの放出を否定するものでは無い。つまりLNPの形でmRNAが入ったまま呼気として体外に放出される可能性があるということである。

その他、体内にLNPが75%、尿中2.8%、糞中6.8% 含まれていた。LNPには毒性がある[6]ことが知られており、一週間では体内に75%も留まることも同時に判明したということも重要である。まさに接種者が毒を射たされ、周囲にも毒をバラ捲いているということである。


害を示す資料は国の公式ページから探すことができるが……

解説/Explanation 以下余談だが、厚労省、PMDA、官邸など、国のページにこのようにワクチンの害を示す資料は置いてある。それをもって「国や政府は知ってて推進したんですよね?」と質問されたことがあるが、私の回答は「害があることは分って推進したことになるということは言えるだろうが、知ってる政府中枢の政治家なんで誰もいないでしょ」なのです。

政府中枢の政治家に、厚労省の上役が資料を用意するため、部下に資料作成を依頼する。部下は害を示していることに気付いているかもしれないが、上役に「問題ありません」と報告、上役も害は分っているかもしれないが政治家に「問題ありません」と報告。

政治家は「問題ありません」と報告を受けたので問題無いと認識する。他にどういう流れがあるの? という話である。害を示す文書が公に置いてはいるが、それが害を示すものだと知っていた政治家はいないのが実情なのである。


参考文献

  1. 首相官邸ホームページ, 遺伝子治療とゲノム編集治療の研究開発の現状と課題, https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/genome/advisory_board/dai4/siryou4-1.pdf
  2. 厚労省, ICH見解「ウイルスとベクターの排出に関する基本的な考え方」について, https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc1096&dataType=1&pageNo=1
  3. European Medicines Agency, ICH Consideration General Principles to Address Virus and Vector Shedding, 2009-07, https://www.ema.europa.eu/en/documents/scientific-guideline/international-conference-harmonisation-technical-requirements-registration-pharmaceuticals-human-use-considerations-general-principles-address-virus-and-vector-shedding_en.pdf
  4. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構, ICH 医薬品規制調和国際会議, https://www.pmda.go.jp/int-activities/int-harmony/ich/0014.html
  5. PMDA, SARS-CoV-2 mRNA ダイチロナ筋注 2.4 非臨床試験の総括評価, https://www.pmda.go.jp/drugs/2023/P20230803003/430574000_30500AMX00171_F100_1.pdf
  6. 曽宮正晴, 黒田俊一, 非カチオン性リポソームによる核酸医薬送達法の可能性. Drug Delivery System, 2016, 31.1: 35-43., https://www.jstage.jst.go.jp/article/dds/31/1/31_35/_article/-char/ja/
  7. ヒト, ツイート, 2024-04-21, https://x.com/GVdFrnRWbN18944/status/1781903825814872250